Akihiro Kawai

テキスタイルデザインの歴史と文化的背景について学ぼう!

ハトシェプト女王葬祭殿の壁画

 

「テキスタイルデザインとは?」と問えば「布のデザイン」と答えられる方は、ファッションやインテリアに精通している方でしょう。最近では、テキスタイルデザインやテキスタイル雑貨などの特集が雑誌でされるほど身近な言葉になってきました。

この記事では、テキスタイルデザインとはどういったものなのか、歴史と共に紐解いていきます。

この記事を読むための時間:3分

テキスタイルとは?

まず、テキスタイルデザインを学ぶ前に、テキスタイルの意味から知っておきましょう。テキスタイルとは、簡単にいえば、布や織物のことです。単に、布や織物といっても、実はとても奥深く、「テキスタイルを語るには、人の歴史を語るに等しい」といわれるほど歴史があります。有名な古代エジプトの壁画にも描かれているように、紀元前の時代から、人々がテキスタイルを纏っていたことがわかります。

 

現在におけるテキスタイルという言葉は、アパレル業界やインテリア業界で使われる専門用語になっています。よく、インテリア関連の布製品を「ファブリック」と呼びますが、一般的に、テキスタイルは「加工前の織物や布」、ファブリックは「布を加工し製品化した布製品」として使い分けされています。しかし、テキスタイルとファブリックには、世界的にも厳密な定義があるわけではありません。

テキスタイルデザインの歴史

そもそも、テキスタイルデザインとはどういうものなのでしょうか。テキスタイルデザインとは、織物や布に施されているデザインのことを指します。単に、布にデザインされた模様や柄だけではなく、糸の選定から、染色、加工方法、機能面に至るまでがテキスタイルデザインに含まれます。

 

糸の配色や織り方によって、さまざまな模様や柄が織りだされたカーテンやソファカバーなどを見ると、何となくわかっていただけるのではないでしょうか。そんなテキスタイルデザインの歴史は古く、数千年前まで遡ります。ここから、テキスタイルデザインの歴史を順を追って振り返ってみましょう。

古代文明期のテキスタイルデザイン

紀元前5000年頃、古代エジプトでは、麻を主原料に布が作られていました。この時代のものとして遺跡から発見された亜麻の棺覆いや亜麻のドレスは、テキスタイルデザインの最古の作品だといわれています。また、紀元前3630年頃の古代中国では、絹、麻、綿を使ったダマスク織や絹織物が、紀元前2000年頃の古代インドでは、織物に染色する技法を用いてデザインしていたといわれています。

ヨーロッパ産業革命期のテキスタイルデザイン

19世紀の終わりまで手織りが主流だった織物も、織機が発明されたことで大量生産が可能になりました。手織りでは成しえなかった織り模様や染色のバリエーションが豊富になったことで、繊維メーカーが大きく発展したといわれています。

現在のテキスタイルデザイン

現在におけるテキスタイルデザインは、デジタル技術の発展により、デザイン性に特化したプリントデザインの需要が急速に高まってきています。もともとある布のデザインをモチーフに、文具や床材、壁材など繊維業界以外の分野にも活用の幅が広がっています。

日本におけるテキスタイルデザインの発展

日本におけるテキスタイルデザインは、明治時代に西陣織の職人たちがヨーロッパからジャガード織機を持ち帰ったことが発祥とされています。それまでの日本は、手織りの西陣織といった伝統的な柄を長く継承していました。しかし、明治初頭、西陣織の伝統は消滅の危機に陥ります。

 

西陣業界に新風を吹かせようと考えた職人たちは、持ち帰ったジャガード織機を駆使し、染め・織りの両部門において繊維業界に画期的な進歩をもたらしたといいます。織機の導入によって、布の織り方のバリエーションが豊富になり、新しいデザインが生み出されるようになりました。

 

現在では、昔ながらの技法とデジタル技術を織り交ぜつつ、和と洋のテキスタイルデザインをバランスよく展開しています。それぞれ全く異なった特徴を活かし、ファッションやインテリアはもちろん、産業や医療品に至るまでさまざまな分野で活用されています。

テキスタイルデザインは糸から生まれる芸術だった!

文明によって発展してきたテキスタイルデザインは、古代人によって糸が発明されたことからはじまりました。糸の色、質感、風合い、機能を存分に活かし織り出されたデザインは、美術と工芸を融合した創造的な芸術分野に堂々と参入しています。ぜひ、伝統的なテキスタイルデザインを日常に取り入れ、歴史を体感してみてはいかかでしょうか。

 

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